有機農業

よく考えよく働き
人のためになる。


長尾農園

長尾 正人さん 46歳

Nagao Masahito


出身学校 今治市立立花中学校
愛媛県立今治西高等学校
広島大学卒

慈しみの心を持ち、あらゆるものに感謝する。

田んぼの中に小さな自然をつくりたい

 父の跡を継いだかたちですが、子どもの頃は農業に全く興味がなくて、大学も理系で県外の建設会社に就職し、10年程働いていました。仕事は面白かったのですが、とても忙しくて、あまり人間らしい生活ではないと思っていました。そんな中、帰省する度に、周りの田んぼや緑の風景に心が癒されました。
 父は元々養鶏業をしており、養鶏の仲間と東京に視察に行った時に有機農業に出会い、これからの農業のあるべき姿だと考え、仲間たちと県内で先駆的に有機農業を始めました。有機農業は農薬や化学肥料を使わず、動物性・植物性のたい肥で土づくりをすることで、多種多様な生きものが生息できる環境のもと行う農業です。以前、田んぼにどんな生きものがいるか調べたら、55種類の生きものがいました。田んぼの中に小さな自然をつくりたいと思っています。
 父から後を継げとは言われませんでしたが、13年前に故郷に戻り、現在、妻と父と3人で行っています。今治市内の3.6ヘクタールの耕作地で、お米や小麦の他にタマネギやサトイモ、ニンジンなどの野菜を15種類位作っています。

夢は今治市全体が有機農業の街になること

 農業の魅力は、自分が考えて取り組んだことがそのまま収穫に結びつくところです。作物は生協や学校給食など、ある程度、消費者の顔の見えるところへ卸しているので、相手の反応がダイレクトにわかります。消費者の方から「あれおいしかったから、またちょうだい」と言われるとうれしいですね。辛かったことは、去年、タマネギが全面的に病気でやられて、収穫量が6分の1になったことです。ショックでした。
 毎年、立花小学校(今治市)の児童に有機栽培での田植えを体験してもらっています。子ども達は最初、田んぼに入るのを嫌がりますが、入るとニコニコしながらやっていますね。その立花小学校の校訓が「よく考え よく働き 人のためになる」です。いい校訓だと思います。心がけているのは、有機農業にもつながることですが、慈しみの心を持ち、あらゆるものに感謝する気持ちを忘れずに生きることです。
 有機農業は生産者も生産量も全国で0.4%程です。今治市は1%位、徐々に広がってきていますが少ないですね。夢は今治市全体が有機農業の街になることです。大きな夢ですが。

「有機百姓 長尾農園」のマークが入った作業車

      

Q.子どものころの夢は?

A.弁護士


Q.今の仕事に就いたきっかけは?

A.自然に囲まれた中で、自分の責任の下で自由にチャレンジできるから。 


Q.必要な資質は?

A.せっかちでなく、気長にまめに作業を続けることができる性格が望ましい。


ある1日

5:30 起床

6:00 朝食

7:00 始業

12:30 昼食

18:30 終業

19:00 夕食

22:00 就寝

住所 〒794-0827 愛媛県今治市辻堂3丁目3-25
創業 2004年 5月
従業員数 2名
URL

有機農業というのは、化学由来の農薬や肥料を使わない農法のことです。
さらに長尾農園では、この有機農業で有機JASという認証を受けています。

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