航海士

乗組員と協力し、安全航海、
荷役をすること。


大西海運株式会社

渡邊曉典さん 31歳

Watanabe Akifumi


出身学校 愛媛県西条市立小松中学校
愛媛県立丹原高等学校
波方海上技術短期大学校卒

実際に体験して芽生えた夢

 私は小学生の時、大阪市が1993年に建造した帆船『あこがれ』に乗船体験をしたのがきっかけで、この仕事を目指しました。
 現在私が乗船しているタンカー船は、私達の生活に欠かせない油を、必要としている全国の工場に届けています。
 無事故でトラブルなく荷役を終えることが責務です。特に濃霧中の航海は注意するようにしています。濃霧時に漁船を交かわす時は大変でしたが、ワッチ(※1)の方と互いに協力し合いながら、航海計器(※2)と目視を駆使して、無事故で乗り越えることができました。
 出港前の積荷の確認から荷揚げまでのスケジュールを組み立て、業務をうまく終えた時の達成感は格別です。私の目標は、本船の船長のような”船長“になることです。

※1 ワッチ…航海中、航海士と船員(甲板手)がペアでブリッジに立ち、船の運行状況や周囲の船舶の動きなどを監視する航海当直のこと。
※2 航海計器…船の航行に必要な計測器具で、『気象測定用計器』や『距離測定用計器』などのこと。 ※3 ロープワーク…ロープの扱い方・結び方の総称。

安全航行のための航海当直

仕事の合間に楽しみを活かす

 仕事は交代制となっており、「2ヶ月の乗船業務」と「1ヶ月の下船(休日)」をローテーションします。更に、乗船業務は時間交代制なので、『業務』と各自に割り当てられている個室での『休憩』となります。当初は業務と休憩の切り替えに戸惑いましたが徐々に慣れました。
 大型船舶に乗り組むには『海技士』の免許が必要です。私の場合は大学で勉強し、『口述試験』を受けて資格を取りました。また、併せて専門のロ(※3)ープワーク、スタッフ同士のコミュニケーション能力が必要です。
 私の楽しみは『寄港地のご当地ラーメン』です。日本全国を回る仕事をしながら、各地で大好きなラーメンを味わっています。また休日には、コロナ禍なので注意をしながら、趣味の釣りや友人などとキャンプに行ったりしています。限られた時間や環境の中を、最大限に楽しめる贅沢な一時です。
 中高生の皆さんには、自分にとってやりがいのある仕事を選んでほしいです。視野を広げた分、様々な選択肢が見つかります。そして、仕事を継続するためには、息抜きが必要です。
 ちなみにこの仕事は、一つひとつ確実にこなしていきながら、学んで成長していける職業です。

※3 ロープワーク…ロープの扱い方・結び方の総称。

船の保全管理や乗組員の健康管理・労働時間管理も行う

 

休憩中に食堂にて雑談

      

Q.子どものころの夢は?

A.警察官


Q.得意な科目、スポーツは?

A.陸上部に入っていた


Q.落ち込んでしまった時の落ち着け方は?

A.考えすぎないように、部屋で自分の時間を過ごす


ある1日

6:00 起床

6:30 入港

7:30 荷役作業

13:00 出港

13:30 休憩

16:00 当直

22:00 就寝

住所 〒790-0878 愛媛県松山市勝山町一丁目13番地4 ダイトー商事ビル6階
創業 1967年
従業員数 42名(陸上7名、海上35名)
URL https://onishi-sp.com

油槽船、LPG船や貨物船を6隻保有し、燃料や原料食糧などの様々な物資を日本全国へ海上輸送しています。安全第一をモットーに社会貢献しています。

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