機関士

船を動かす一員であることを意識し、常に安全第一を心掛ける。


松山海運株式会社

富永康弘さん 38歳

Tominaga Yasuhiro


出身学校 宇和島市立津島中学校
愛媛県立宇和島水産高等学校
国立波方海上技術短期大学校卒

常に学ぶ姿勢を大切にする

私の仕事は、大型船に乗り組み、エンジンやその他の機械類の操作や整備をすることです。
幼い頃から機械を触るのが好きで、高校時代の遠洋航海実習などで船員という職業の楽しさを知り、機関士になる決意をしました。
昼夜問わず機械トラブルが起こることもあり、
一人で対処できない時は上司の協力を得て、次回に活かせられるよう心掛けています。失敗しても、同じミスを繰り返さないことが大事です。自分が整備した機械類が、調子よく稼動する姿を見る時などに、やりがいを感じます。
70日間(※1)の乗船後に25日間の休暇というシステムも、私にとっては過ごしやすい制度です。
この仕事に就く一番の近道は、高校卒業後に船を専門とした学校へ行き、卒業と同時に『海技士免許』を取得することです。私の場合、船員としての仕事内容は、大学校で学んでいたので不安はありませんでしたし、他の資格は働きながら取得できます。
ただし、自然の影響を受けやすい仕事ですので、それに耐える力は必要だと思います。

※1 休暇のサイクルは船ごとで異なっており、大体は3ヶ月間乗船後1ヶ月間の休暇システム。

操縦機器の保守点検作業

職場の風通しが良いおかげで業務効率が上がる

この職業は全国各地に行けるため、気分転換に航海中の風景やその土地を楽しめます。経験を重ねると、水平線とその奥に見える稜線(りょうせん)から、今どのあたりを航行しているのか分かるようになります。また、休憩時間にはプライベートルームでスマホ動画を見たりと、自分の時間を有意義に過ごすことができます。
前職は他社で乗船していましたが、人間関係はとても大切だと再認識しました。私は、尊敬している今の上司の方々のように、落ち着いて対処できる経験と知識を兼ね備えた人材になることを目指しています。また、仲間との雰囲気も良く、役割分担で業務を熟(こな)しています。今では仕事がおもしろく感じていて、もはや趣味=(イコール)仕事ですね。
中高生の皆さんへ。一生懸命とは、周りからの期待に応えるものです。何事にも一生懸命に取り組む姿勢を大切にしていると、誰かが必ず見てくれています。

司厨士 (※2)の方が作ってくれるお昼ご飯

※2 司厨士(シチュウシ)…船員の食事を作る船内の料理人。

個々に与えられているプライベートルーム

      

Q.子どものころの夢は?

A.自動車整備士


Q.好きな食べ物

A.ラーメン


Q.下船中の息抜き、または休日の過ごし方は?

A.家事業務がほとんど(修理やDIYの製作など)


ある1日

7:00 起床  

8:00 整備作業

11:00 昼食  

12:00 航海当直

16:00 夕食  

     休憩  

22:00 睡眠  

住所 〒791-8053 愛媛県松山市若葉町2番5号
創業 1964年
従業員数 陸上7名、海上70名
URL https://www.matsuyamakaiun.co.jp

油槽船4隻を保有し、石油製品を日本全国へ海上輸送しています。「安全運航」を第一の目標として、無事故、無災害、油濁事故ゼロに努めています。また、若手船員の確保、育成にも力を入れています。

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