高校教諭

「夢+努力=実現」


愛媛県立伊予農業高等学校

大西京子さん 47歳

Onishi Kyouko


出身学校 兵庫県西宮市立瓦木中学校
兵庫県立鳴尾高等学校
南九州大学園芸学部造園学科卒

一生懸命やったら、やった以上に生徒が伸びるのがうれしいですね。

初めてのことばかりのパテ埋め人生

 教師には小学校の頃からなりたいと思っていました。高校は西宮市の甲子園球場近くの普通科校で周りに自然がなく、自然への憧れから園芸学部に進学しました。入学すると農業高校出身の学生が多くいて「そんな学校が世の中にあるんだ」って思いました。造園科を専攻して、理科の教員免許も取得して母校に教育実習に行ったら、受験勉強の指導ばかりで「これがやりたかった仕事なのか」と思いました。農業高校に実習に行った友達の話を聞くうちに「やりたいのはこっち」と思って採用試験を受け、岐阜県の高校で造園科の教師になりました。
 岐阜で5年勤め、結婚を機に愛媛に来ましたが、農業の女性教諭は私が3人目でした。その頃は、まだまだ少なかったですね。今治南高で野菜作りを指導して、丹原高では果樹、中山高ではキノコ栽培、伊予農高では食品製造という、行く先々で初めてのことばかりの、まさにパテ埋め人生です(笑)。

2018年のコンテスト入賞者。阪井さんが総合グランプリを獲得しました(右から2人目)

生徒が伸びるのがうれしいですね。

 卒業生に贈る言葉としてよく書くのが、夢の方程式という「夢+努力=実現」です。22歳のときに生徒に教えてもらった言葉です。
 「全国高校生パンコンテスト」(静岡県で開催)には5年連続で行かせてもらっています。伊予農高では授業の一環としてパン作りに取り組んでいます。これまでに4度グランプリを受賞しました。卒業生が指導にも来てくれます。
 今年は4名の生徒が書類審査を通過して大会に出場し、全国から集まった24名で技を競い合い、2名の生徒が上位入賞を果たしました。コンテストは1月中旬に行われるので、毎年、冬休み返上で試作を重ねます。今年の生徒は製作に時間がかかりましたね。「いいかげんに帰って」と言いたくなりました。「今日は何があっても私は8時には帰るからね!」「僕は、大丈夫です」「帰るよ!」(笑)。コンテスト前は大変です。その分、やりがいはあります。一生懸命やったら、やった以上に生徒が伸びるのがうれしいですね。
 伊予市さんにもご協力いただいたり、学校にも調理設備を整えてもらったり、地元のパン屋さんにもご指導いただいたりと、いろいろな方々のご協力で今があるので、ありがたいですね。

コンテスト中の窪田さん。時間との戦いです

上位入賞を果たした窪田さん(左)と竹内さん。パネルは幕末に日本にパンを広めたパン祖・江川太郎左衛門英龍(現静岡県出身)

生徒のパンを試食した方のお礼と励ましの手紙

第13回全国高校生パンコンテスト「パン祖のパン祭」リーフ

第13回全国高校生パンコンテスト 上位入賞作品

優秀賞を受賞した窪田啓志さんの「富士に恋したシトラス媛」
富士山とみかんの花のデザインで静岡・愛媛の友好をアピール。

 

特別賞を受賞した竹内夏帆さんの「はちみつジンジャーdeレモンジャー」
2色のパン生地とデニッシュ生地に、レモンと蜂蜜の爽やかな風味。

住所 〒799-3111 愛媛県伊予市下吾川1433
創業 1918年
従業員数 570名
URL https://iyo-ah.esnet.ed.jp/

校 訓
「向学・自律・勤労」
伊予農スローガン
「声出せ・汗出せ・力出せ」

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