航海士

船長を目指し、日々業務と勉強に励む。


日産汽船株式会社

大河内一功さん 37歳

Ohkouchi Kazunori


出身学校 今治市立近見中学校
愛媛県立今治南高等学校
独立行政法人海技教育機構海技大学校卒

安全確認を欠かさず 夜の海も航海

 私は、タンカー船で液体状の製品(油やケミカル)を運ぶ仕事をしています。安全をモットーに積荷・揚荷をしながら、必要としているところへ確実に資材を届けています。業務は、2ヶ月乗船、3週間休みというローテーションです。
 この仕事は『海技士免許』が必須なので、船員の養成学校へ行くと効率が良いです。私の場合、前職は異なる業種でしたが、叔父である社長からお声掛けいただいた時「挑戦したい」と思い、社会人向けの短期コースを修了し、就職しました。その頃は、船内生活に不安もありましたが、入社後、先輩方と一緒に仕事を熟すうちに慣れていました。荷物を無事に運び終えた時の達成感は大きいです。夜の航海で漁船などの多い海域が
一番緊張します。レーダー(※1)も使っていますが、自分の目で確認するのも怠りません。

※ レーダーとは…電気信号を発射し、その線上にある他船や島などの物標や障害物を早期発見できる装置。

ガス・酸素の濃度確認など、多くの機械を使いこなす

目標を叶えるため大変でも諦めない

 乗船中はWi−Fiが繋がっているので、休憩時間に気分転換で動画配信サイトをよく観ています。また、太平洋を航海する気持ち良さは格別で、雄大な景色に圧倒されたり、雲のない空気の澄んだ夜は肉眼で天の川が見えるほどに綺麗です。更には、太平洋と雰囲気などが異なる荒波の日本海では、他船と会う数が格段に少なくなります。
 夢は船長になることなので、早く叶えられるよう日々の勉強は欠かせません。離岸・接岸の時に、精密な操作技術によって船を動かす船長の姿に感動します。
 中高生の皆さん、一人前になれるまでは、時間もかかったり挫折したりするかもしれません。しかし、人生は山あり谷ありなので、楽しいことを目標に最後まで諦めないでほしいです。
 この仕事は良い意味で、強制的に技術が取得できる職業だと思います。夢を叶えるため、一日も遅れをとらないように体調管理には気をつけています。落ち込んだりした時などは、なるべく溜め込まないよう気持ちを切り替えます。過ぎ去ったことを悩み続けても仕方がないので、反省した後は次に活かすことにします。しょうがないと割り切る勇気も必要です。

俯瞰的な視点で状況を確認

 

船員に割り当てられるプライベートの個室

      

Q.好きなスポーツ、または趣味は?

A.学生時代はサッカー。社会人になってからはロードバイクでしまなみ海道を走っている


Q.好きな食べ物

A.ラーメン。船で食べるラーメンも格別


Q.自分の良いところは?

A.何ごとにもポジティブ思考


ある1日

6:00 起床     

7:00 荷役・入港準備

8:00 入港     

8:30 荷役開始   

13:00 荷役終了・出港

16:00 当直     

22:30 就寝     

住所 〒799-2107 愛媛県今治市波方町西浦甲3346番地1
創業 1966年
従業員数 14名
URL

6,000KL白油(ガソリン、軽油、灯油など)タンカーと1,500KLコールタールタンカーを所有しています。
安全最優先で船舶の運航に努め、未経験者も積極的に採用し、若手船員の育成に力を入れています。

TOPに戻る