航海士
知識と経験で誰にも負けない船乗りになる。
内海汽船株式会社
佐藤 雄司さん 31歳
Sato Yuji
出身学校 | 東京都私立聖徳学園中学校 東京都立大島海洋国際高校 国立清水海上技術短期大学校卒(静岡県) |
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仕事もプライベートも充実させる
私の仕事は、一等航海士として航海当直※1や貨物の積み卸し作業の監視、整備作業を行うことです。
任された仕事を無事にやり遂げたときや、小さな異変を感じ取り、壊れる前に修理ができたときはやりがいを感じます。海上での生活は、壮大な自然のなかで朝日や夕日など水平線を眺めることができ、陸上とは異なる生活も味わえます。山口から広島の航路で錨泊※2したときは、仲間と釣りを楽しみました。船員の仕事は3カ月乗船、1カ月休暇なので、旅行やジェットスキーなどの趣味も充実できています。
入社前に仕事についての知識はありましたが、具体的な内容についてはわからないことも多かったです。今では上司や先輩の指導のおかげで、毎年入社してきた新人にアドバイスしながら日常の業務を頑張っています。大変なこともありますが、失敗した経験を次に活かすためにどうしたらよいか、常日頃考えるようにしています。
※1…航海当直…周囲の船舶の動きや危険物がないかなどを見張ること。
※2 錨泊(びょうはく)… 船が錨(いかり)をおろして一か所にとまること。
集団生活で培われる協調性
学生時代、進路に迷っていたとき、子どもの頃に旅行で乗ったカーフェリーの大きさや大海原に圧倒されたことを思い出し、海上技術学校の進学を経て船乗りになりました。
未経験でも船乗りになれますが、資格取得が必須です。取得への近道として、海上技術学校で勉強することをお勧めします。船では出身地や年齢、経験数も異なる乗組員と数カ月間同じ環境で過ごすので、集団生活での協調性が求められます。ただ自分の個室があるので、メリハリをつけながら仕事ができます。何事も一人で背負わず仲間と支え合い、自分には何ができるか、何を求められているのかを考え、知識と経験豊富な船乗りを目指しています。
中高生の皆さんへ。当たり前のようですが、元気よく挨拶することを心がけてください。今の学校生活でも、船内のような生活はしなくとも集団行動をしていると思います。協力し合うことを意識して、できることから挑戦することは将来につながっていきます。
ココロエえひめNo.42(2024年5月20日発刊号)掲載
Q.子どもの頃の夢は?
A.パイロット
Q.学生時代の得意な科目・スポーツ?
A.ヨット部に入っていた
Q.息抜き、または休日の過ごし方は?
A.旅行が好きで、長期休暇を最大限活用している
5:00 起床・朝食
6:00 入港・荷役
11:00 昼食
12:00 出港
14:00 入港・荷役・出港
19:00 錨泊
19:30 夕食・風呂・テレビ
21:00 就寝
住所 | 〒794-2305 今治市伯方町木浦甲1630番地 |
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創業 | 1965年 |
従業員数 | 66名 |
URL | http://www.naikai-kisen.com |
安全第一で大切な荷物を輸送しています。油タンカーでガソリンや灯油等、貨物船でバイオマス燃料、鋼材、LPG船でLPGを全国に輸送しています。タンカー3隻、LPG船1隻、貨物船2隻、グループ会社の鐵運汽船(株)で貨物船2隻を運航しています。