航海士

短所よりも長所に目を向けよう


西山汽船有限会社

鈴木克也さん 48歳

Suzuki Katsuya


出身学校 札幌市立陵陽中学校
国立小樽海員学校(現:国立小樽海上技術学校)卒

命がけの仕事だけどやりがいも楽しいこともたくさんある

 私は、製油所で積んだ重油を、日本の沿岸全域にある発電所や油槽所へ海上輸送する仕事をしています。
 目標は、一等航海士として安全に航海することです。季節や地域の状況など航海の環境に同じ日はないため、スタッフ全員が安全に航海を終えるまで気を抜くことはできません。短期間に移動・荷物の積み上げが重なる時は大変ですが、一つの航海が無事故で怪我もなく終了した時は嬉しいですね。
 この業種は、働きながら必要なスキルや経験を身につけられる上、やりがいもあります。日本各地に寄港するので、地域の山や海岸線、街並みなどの風景を楽しむことができたり、コック長が調理する地域の特産物を味わえるので旅行好きな私にとって、とても良い職場です(笑)。

安全な航海は日頃の訓練から。退船操練(※)と救助訓練

若い時に手に入れた知識は、忘れずにいつか活躍できる

 仕事の業務内容とポジションで担当のスケジュールが決まります。2ヶ月間業務し、20日間休みというローテーションがきちんと組まれています。陸に降りた休日は、コロナ禍なので気をつけながら、子どもと一緒に旅行の計画を企てて過ごしています。
 この仕事に就くには、船員養成の学校で専門の知識を学ぶのが一番確かだと思います。必要なスキルは海技士免許ですが、小型船舶や海上特殊無線技師なども在学中に取得できます。あと、協調性を大切にするコミュニケーション能力はどの業種においても必須です。
 学生の皆さんには、若い時だからこそ専門知識を学んでほしいです。若い時の知識は、歳をとっても忘れることなく後に活用できます。
 私の場合、船の専門学校を卒業して10年ほど他の業種に勤めていました。結婚するに際し、社会的変化の激しい現代にも強い将来性や、他の業種より高めの給与などを考え、今の仕事に就きました。
 この選択ができたのも、学校で習った専門的な知識を覚えていたからです。苦とは思っていませんでしたが、「若い時の苦労は買ってでもしろ」というのは当たっていると思います。

※ 操練…船が損傷した時の措置や、防水操練の非常配置表(設備や通信環境に合わせて、担当海員を各作業に配置させる指示を書いた表)に沿った訓練。

ヒラメが釣れました!今日の夕食はヒラメに決定

 

各々の役割をきちんと対応するための船内安全会議

 

美しさに魅了される船上からの夕景

      

Q.子どものころの夢は?

A.ウルトラマン、あるいはウルトラ警備隊隊員


Q.必要な資格は?

A.船型に応じた海技士免許


Q.必要な資質は?

A.他人に明るく対応できること


ある1日

3:15 起床      

3:45 当直前引継ぎ  

7:45 交代引継ぎ・休憩

11:00 事務等     

12:00 昼食      

13:00 休憩・作業等  

15:45 当直前引継ぎ  

19:45 交代引継ぎ・夕食

21:30 就寝      

住所 〒796-0001 愛媛県八幡浜市向灘826番地3
創業 1964年
従業員数 50名
URL https://n-kisen.wixsite.com/n-kisen

「安全の確保」は経営の最重要目標であり重大な基盤です。その安全確保のため、関係者全員初心を忘れることなく、原点に立ち戻りながら船舶の安全運航はもとより、海洋環境の保全と安全管理技術の継続的な改善に傾注しています。

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