営業
何事も前向きに
ポジティブに
とらえる。
丸栄タオル株式会社
村上 拓也さん 30歳
Murakami Takuya
出身学校 | 今治市立立花中学校 愛媛県立今治北高等学校 宮崎大学卒 |
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世代を紡いで弊社の商品を 使い続けてもらったら、 こんな幸せなことはないですね。
家業を手伝うために東京から帰って来ました
3年前に家業のタオル会社を手伝うために東京から帰って来ました。大学は繊維とは関係のない工学部電気科で、工業系の職業に就きたいとも思っていました。大学を卒業して、東京の不動産会社に就職しました。ビル管理専門の会社で、建物の電気や空調などの管理が主な仕事でした。そこで5年働いて、3年前に帰ってきました。
帰ってから今治高等技術専門学校 今治タオルものづくり科で、2年間、タオルの製造工程を一から勉強させていただきました。大きく分けるとタオル業界は紡績、染色・糸加工、タオル製造、後加工と分かれており、弊社はタオル製造の分野にあたります。タオル選びのアドバイザー「タオルソムリエ」の資格も在学中に取りました。今治タオルの認知度が上がって、全国から検定を受ける人が増えていますね。このまま知名度が上がっていき、地場産業がさらに盛り上がればうれしいです。
今はパソコンでタオルの設計図のカードを作ったり、お客様からいただいたデザインをどの織機で織るのか振り分けたり、工場の機場(はたば、機織機が並んでいる場所)で、タオルの製織や機械のメンテナンスをしています。タオルは機械の前で待っていれば織れるというものではなく、糸が激しくクロスするので、摩擦で糸が切れたりすることがあります。そんな時に、切れた糸をつないで復旧させる対応が必要になります。複雑な機械なので、技術が必要で難しいです。まだまだですね。
織機が動き出した時はやりがいを感じますね
最初は、ベテラン社員に仕事のやり方を教わりながらやるのですが、みんな忙しいですし、ずっとついてくれるわけではなく、途中から一人で任されるようになります。「見て覚えろ」じゃないですけど、全部ていねいに教えてくれません。先輩がする仕事を後ろからずっと見ていたりするのですが、やっぱりわからない(笑)。失敗を繰り返しながら、正しく織機が動き出した時はやりがいを感じますね。
弊社が小ロット多品種、「枚数が少なくても対応します」というのをメインに打ち出しているので納期が短いものが多く「一週間後に出荷してくれ」とか「大至急!」といった仕事が引っ切り無しに続くのでスケジュール調整が大変です。機械が故障したり、何かトラブルが起こったら、慌ただしい対応が続きます。納期は絶対です!例えば、結婚式の引出物なんて遅らせることはできません。
今治タオルブランドの信頼に応えていけるものづくり
今治タオルは日本を代表するアートディレクター・佐藤可士和さんによってブランド化に成功し、木箱に梱包して贈答品に使われたりするほど有名になってきました。弊社では、東京を中心に、横浜、京都、福岡に「今治浴巾(いまばりよっきん)」のブランドで直営店を展開しています。"イデゾラ"ブランドを筆頭にひびのこづえシリーズや北欧柄のクリスメスタイマバリというベルギーのデザイナーシリーズが人気です。タオルだけでなく、バスローブやパジャマなどの縫製品も多く取扱いしています。「今治タオル」ブランドの信頼に応えていけるまじめなものづくりを意識して取り組んでいきたいと思っています。
昨年は神宮球場でのヤクルトスワローズ公式戦の冠スポンサーを務めました。ビックリしました!莫大な広告宣伝費ですからね。始球式や観戦チケットは"今治浴巾"の直営店でお買い物をしていただいた方から選ばれて、皆さんに大変喜んでもらえました。今年は8月18日に行う予定です。社長(父)はイベント事が好きですからね。(笑)
トラブルを自分の知識に変えてどんどん成長していく
仕事をする上では、物事を前向きにとらえるよう心がけています。そのほうがよいことも吸い寄せられて起こる気がします(笑)色々なトラブルが起きても、ポジティブにとらえて、トラブルを自分の知識に変えて、どんどん成長していこうと思っています。
中高生のみなさんも、社会人になったら、学生感覚とは全く別なので、先輩方とコミュニケーションをとって、知識をどんどん深め、仕事に励んでほしいと思います。
将来は、今以上に会社の規模も大きくして、社長のビジョンを受け継ぎつつ、時代に適した考え方で取り組んでいきたいと思っています。言葉では簡単に言えますが、実際にどうなるかは、やってみないとわかりません。
ありがたいことに、今治浴巾のリピーターの方も増えてきているので、お客様を裏切らないように、信頼してもらえるようなものづくりを続けていけたらいいなと思います。今治浴巾で結婚式の引出物にお選びいただいて、お二人にお子様が生まれて、またそのお祝いにご利用いただき、やがてそのお子様の日々の暮らしの中で使っていただくといった様に、世代を紡いで弊社の商品を使い続けてもらえたら、こんな幸せなことはないですね。
Q.子どものころの夢は?
A.お笑い芸人
Q.仕事内容は?
A.タオルの製織、機械のメンテナンス
Q.仕事に就いたきっかけは?
A.家業を継ぐため
Q.必要な資格は?
A.タオルソムリエはタオルの基礎知識を身に付けることができるので取りました
Q.うれしかったことは?
A.不安ながらも自分なりに考え行動し、問題が解決できた時、達成感があります
7:00 起床
9:00 始業
12:00 昼食
18:30 終業
19:00 夕食
24:00 就寝
住所 | 〒794-0811 愛媛県今治市南高下町1-2-30 |
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創業 | 1958年 |
従業員数 | 75名 |
URL | http://www.maruei-towel.com |
日本一のタオル産地である今治市に昭和33年に創業したタオル一筋のメーカーです。
タオルハンカチからタオルケット或いはバスローブ、タオルシャツなどの縫製品を製造販売しています。