船舶修繕業

人から頼られる人になりたい。


株式会社波止浜鉄工所

河合佑介さん 31歳

Kawai Yûsuke


出身学校 今治市立立花中学校
愛媛県立今治工業高等学校卒

私達にしかできない『船のお医者さん』として人の命を守る

私は『船のお医者さん』として、乗船員の方が安心安全に出港できるよう、入港した船の部品交換や修繕をしています。海水の塩などで金属が劣化している場合、生きている部分まで金属を削り、溶射(※1)して新品の商品と同じレベルまで仕上げます。溶射ができるのは四国で数社、そのうちの1社が弊社です。
大海原を航海した船は傷みが激しく、修理にかなり時間を要しますが必ず完治させます。複数人で確認し合い、どんな小さな不具合でも無くさなければなりません。「鉄が割れてしまった(※2)」とお客様から相談を受け、お役に立てて感謝された時は本当に嬉しいです。
※1 溶射…材料を溶融に近い状態にして吹き付け、物体の皮膜を形成する技術のこと。
※2 鉄が割れる…船に使う鉄は濃密のため、叩くとコツコツという響かない音がする。船にとって響く音の鉄は不具合の素。
※3 アーク溶接…空気中の放電現象を利用した溶接方法。/ガス切断…ガスを使った炎で部材を切る方法。

細かな部分もしっかりと溶接

腕一本で食べていける職人の世界

幼少期から、ミニ四駆やプラモデル、レゴなどが完成した時の達成感が好きでした。その私がこの道を目指したきっかけは、図面を見ながら作業をする同業の父親の姿がカッコ良く、面白そうだなと思ったからです。この仕事は、玉掛けの資格(大きな資材をクレーンで移動させるために、ロープで固定させる技能)や、アーク溶接やガス切断※3など様々な技術が必要です。行き届いた指導なので、やる気を持って挑戦すれば自信に繋がります。また、「海運の街 今治」という地域特性の環境は有利だと思います。腕一本で食べていける職人の世界ですが、どんな簡単そうな作業も、実際やってみると本当に難しいです。これがプロのみせる技ですね。
落ち込んだ時は、信頼できる方に話すなど、溜めこまないようにしています。全ては自分のため、家族のため。この気持ちが、この先自分がどう生きるかに繋がっていくと思います。中高生の皆さんへ。やるかやらないかを決めるのは自分です。逃げることは簡単ですが、立ち向かってみてください。気づいた頃には、自分自身がすごい人になっているかもしれません。
「バリシップ2023」には、たくさんの会社が参加します。様々な最新機器を見ることができ、自分たちの知識以上の体験(知識)を得ることができると思います。そういう点も含めワクワクしています。

プロペラ再生補修(出張工事可能)のビフォーアフター

命綱をつけてプロペラの調整作業を行う

      

Q.子どものころの夢は?

A.サッカー選手


Q.必要な資質は?

A.物づくりが好きで興味のある方


Q.仕事で大変だったことを、どのように乗り越えた?

A.自分で悩まず、信頼できる仲間に協力いただいた


ある1日

7:00 起床・朝食・出勤  

8:00 午前始業      

12:00 昼食        

13:00 午後始業      

17:00 終業        

18:00 帰宅・入浴・夕食など

23:00 就寝        

住所 〒799-2109 愛媛県今治市波方町養老甲738-16(テクノなみかた)
創業 1949年
従業員数 29名
URL https://hashitetsu.wixsite.com/hashitetsu

NK(日本海事協会)承認を受けた『プロペラ軸スリーブ溶射肉盛補修』や『プロペラ再生補修』など、様々な工事・整備加工ができる高技術の会社です。

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